腸内フローラ外来

腸内フローラ外来

最近、「腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)」という言葉を耳にすることがあるかと思います。我々人間の身体の中には数100兆個、重さにして1~2kg程度の細菌が常在していると言われています。その内の90%程度が消化管内に生息しており、腸内細菌叢、腸内フローラと呼ばれ、相互にバランスを保ちながら定着しています。最近の研究で、この腸内フローラが全身のあらゆる病気の発生や増悪に関与していることが多く報告されております。例えば、大腸癌や肝炎などの消化器の病気は、この腸内フローラの乱れが原因で発生することが分かっており、また、脳の病気であるアルツハイマー病にもこの腸内フローラの関与があることが分かりました。
睡眠の質にも大きく影響していることも分かっており、日常生活への影響も計り知れません。
そこで、現在の御自身の腸内環境がどのような状態であるかを把握し、どのような食事の配慮や日常生活の改善が必要かを知ることで、様々な病気の予防に繋がると考え、当院でもサイキンソー社で開発されたMyCykinsoという検査キットを導入することになりました。
当院で積極的に推進している禁煙治療ですが、実は、喫煙の影響で腸内細菌叢が変化していることも想定しており、現在、喫煙者でいらっしゃる方にも是非、積極的にこの検査を受けて頂くことをお薦めしております。

腸内フローラ検査(Mykinso)をお薦めする患者さん

  • 日頃から、下痢や便秘など排便トラブルを抱えている方
  • よくお腹を壊す方
  • 食事が不規則な方
  • 食欲があり過ぎたり、逆に食欲が無い方
  • 肥満の方
  • 何らかの生活習慣病をお持ちの方
  • メタボリック症候群の診断を受けていらっしゃる方
  • 脂肪肝の方
  • 喫煙中の方
  • 癌家系の方
  • 不眠など、何らかの睡眠障害で悩んでいらっしゃる方
  • 肌荒れで悩んでいる方
  • 自分の腸の中が気になる方、純粋に自分の腸内環境に興味のある方

腸内フローラ検査(Mykinso)の全体流れ

同意書確認

同意書確認

研究目的での利用に関する説明をご確認ください。同意いただける場合は、ご署名をお願いします。

問診票(生活習慣アンケート)記入

問診票(生活習慣アンケート)記入

問診票の回答内容の一部が、検査項目として検査結果に反映されます。分かる範囲で結構ですので、必ずご回答ください。

採便

採便

採便キットを使って、便を採取してください。

採便キット返送

採便キット返送

返送用封筒に、チャック付きポリ袋に入れた採便キット同意書・問診票を入れ、採便後1週間以内に投函してください。

検査結果の受領

検査結果の受領

到着後6週間以内に検査結果が分かりますので、ご購入された施設にお問い合わせください。

採便について

採便用シートを置いて、排便

1.採便用シートを置いて、排便

採便用シートは和式・洋式どちらの便器にも使えます。
シートに印刷されている「使用上の注意」をよく読んでから準備してください。
※自動洗浄トイレの場合、先に「自動洗浄機能」を止めてください。

採便

2.採便

  1. 保存容器の蓋を明けます。
  2. 採便棒を袋から取り出し、便の場所を変えながら先端部を数カ所に突き刺し、米粒程度の便を付着させてください。

※保存容器の液体(グアニジン溶液)は誤って触れた場合、
瞬時に害を与えるものではございませんが、速やかに水洗してください。

便を容器に保存する(1)

3.便を容器に保存する(1)

先端部が溶液に浸かるように採便棒を保存容器に差し込みます。

便を容器に保存する(2)

4.便を容器に保存する(2)

ボールペンのペン先を出す要領で押し出し棒を押し、先端部を保存容器の中で外します。

便を容器に保存する(3)

5.便を容器に保存する(3)

先端部を残したままで蓋をしっかりと閉め、便が保存溶液にしっかりと浸かっている状態で容器の上部をつまんで持ち、液が濁る程度まで左右に振ります。
蓋が閉まっていることをもう一度確認してから、チャック付きポリ袋に入れます。
棒の持ち手部分は燃えるゴミとして廃棄してください。

採便から1週間以内に投函してください。

6.採便から1週間以内に投函してください。

返送用封筒に、チャック付きポリ袋に入れた保存容器、同意書、および問診票を入れてください。
※保存容器は常温で2週間保管できるように設計されていますが夏の暑い時期は、日中のポスト投函はできるだけ避けてください。なるべく直接郵便局へ出すか、夜間に投函していただきますよう、お願いいたします。

腸内フローラ検査(Mykinso)で分かること

  • 腸内細菌の割合
    腸内の健康に関わりが深いとされる数種類の菌に絞って、腸内の割合を算出します。それぞれの平均値(自社調べ)との比較で相対的に多め、少なめといった判断が可能です。
  • 太りやすさ
    全人類の腸内細菌のタイプは、血液型のように菌の種類により3タイプに分類されると言われています。B型、P型、R型、混合型
  • 菌の多様性
    自然に近い生活スタイルを持つ民族ほど腸内細菌の多様性が高い、腸内細菌の多様性が高いほど病気になりにくい、といった研究成果が報告されています。
  • 腸内の菌構成
    あなたの腸内の状態を菌の種類別(学術的には”門”レベル)で構成比率をご覧いただけます。腸のタイプや太りやすさなどの算出の元となるデータです。
  • 腸内環境の推移
    Mykinsoはキットを都度購入いただければ何度でも受けられるサービスです。数ヶ月に一度実施することであなたの腸内環境の推移がご覧いただけます。

検査結果サンプルはこちら
※PDF

腸内フローラ検査費用

検査費用:19,250円(税込)
※自費での検査となります。

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